きみはなぜりんごなのか

 

「一日一個のりんごは医者を遠ざける」

ヨーロッパの諺(ことわざ)がある

 

 

 

体を冷やすものが

果物には多いけれど

 

 

りんごは体を温める貴重な存在

 

 

 

 

そして

 

私たちにとって思い入れのある

長い付き合いの果実です

 

 

 

 

 

お店を開くとき

夫婦で話し合ったのが

 

 

「ずっと飽きない商いをしよう」

でした

 

 

 

ふたりとも

口八丁の器用なタイプではないこと

 

 

 

無垢なマイウェイで媚びないところ

研究肌で面倒なくらい凝り性なこと

 

 

いろいろ考え

踏まえ踏まえた結果・・・

 

 

 

「最初に思いきり苦労しようか」

 

 

という結論に

 

 

 

 

そして

 

「何度食べても飽きなくて

どこにもない味で

自分の元祖となるようなケーキを

 

まずは最初にひとつ

鼻血が出るほど考えて作ろう」

 

 

決めたのでした

 

 

 

 

 

さて

では何のケーキに絞るか?

さらに鼻を突き合わせて話し合い

 

 

 

当時

ロールケーキといえば

生クリームたっぷりのものや

フルーツがいろいろ入ったもの

 

 

子どもから

おじいちゃんおばあちゃんまで

万人が好む食べやすくて求めやすい

価格のロールケーキが多かったので

 

 

 

私たちのような

変わり者の大人が

 

! ! !

 

初めて出会ってしまった!

そう思えるような美味しさを目指そう

 

取り組みはじめたのでした

 

 

 

 

売価?

材料費?

 

 

 

当時

まったく考えていませんでした

 

 

 

ビギナーズ・ハイ?

 

若干

今もそういう部分が多々あります

 

 

 

 

成長してないなぁ

 

バカなんでしょうか

 

 

 

 

でも

 

バカっていいのですねぇ

 

 

 

大変も苦労もいとわない

悶絶しても悶絶してると気づかない

 

 

これは間違いなく才能の一種

 

 

 

天才!バカボン風に例えるなら

バカ田大学の特待生かも

 

 

 

 

そうして

 

選んだ核となった食材

「りんご」の登場です(やっと出た!)

 

 

 

冒頭のことわざが

選んだ理由そのまま

 

 

 

ケーキは嗜好品で

健康増進とは対極にあるようなもの

 

 

 

食べてくれる人にとって 

 

作り手が選ぶ食材のひとつひとつ

作り上げる時間や手間も

 

体と心を構成していく大切な要

 

 

なにを食べてきたか?

何となく人となりが分かるように

 

 

 

なにげないようで

味というのは

そこが真に伝わるものだと

 

いつも初心を忘れないようにしている

 

 

 

 

 

医者を遠ざける「りんご」と

それを助ける看護師さん的○○○

の食材にたどり着くまで

 

 

 

まあ

 

かなりかなりの試行錯誤

右往左往の悶絶大魔神でした

 

 

そうして

やっと会えた

ふたつの「生命」

 

 

 

 

「生命の木」と呼ばれるデーツ

 

「生命の水(Eau de vie オードヴィー)」と呼ばれ

フィーヌシャンパーニュを冠するコニャック

 

 

デーツとは

無添加・無農薬・天日干しの

ナツメヤシの半乾燥果実のこと

 

 

砂漠のオアシスに生える常緑高木で

 

 

その生命力の強さと豊富な栄養価は

まさにスーパー看護師!

 

 

砂糖を使わなくて良いくらい

天然の果肉の糖度です

 

 

 

 

 

はたまた

 

グランドシャンパーニュと

プティットシャンパーニュといわれる

地区の稀少な葡萄の原種のみを使用した

このコニャック

 

 

 

原酒そのもののような

濃厚さと純度で

 

 

フランス中部リム―ザン地方原産の

樹齢100年以上のオーク樽で

長期熟成される

 

 

 

 

その芳香は

 

類のない伸びと広がりがあり

折り重なるようなハーモニーを醸し出す

 

 

 

アルコール臭を全く感じさせず

 

いつまでも続く心地良い余韻

 

 

 

この「生命の水」で

煮りんごを直前にソテーしたものを

特製クリームとともに巻いています

 

 

 

 

そうして完成したのが

「デーツと煮りんごのルレ」

 

 

 

 

ロールケーキではなく

ルレ

という呼称にしているのは

 

 

 

ケーキの歴史をひも解く欧州語で

ロール菓子を意味する「ルレ」が

 

 

SANPOUの歴史をひも解く上で

忘れられない

記憶だから

 

 

 

太陽と月 男と女 表と裏 昼と夜

 

 

自然界のあらゆるものは

陰と陽のバランスで循環している

 

 

 

木(もく)

 

火(か)

 

土(ど)

 

金(ごん)

 

水(すい)

 

 

 

 

5つの要素「五行」が循環することで

万物が生まれ

保たれているという

 

 

 

この「陰陽五行説」をもとに

 

鼻血が出るほど試作を重ねた日々

 

 

 

 

引き寄せられたりんごは

 

そんな

甘酸っぱい思い出なのです

 

 

 

 

 

かの

アイザック・ニュートンも

りんごの木から落ちたりんごで

万有引力を発見したのは

 

 

きっと

引き寄せられたのでしょう

 

 

 

 

 

 

月が地球の周りを周り

 

 

地球が太陽の周りを周っている

 

 

 

 

互いに引き寄せ合う

この惑星で

 

出会う誰かと自分

 

 

 

 

 

愛ある引き寄せに

 

鼻血が出るほど

感謝ですね

 

 

 

きみは

なぜりんごなのか

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだチミは!

 

 

え!?

そうです

わたすが変な店主です