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蝶よ花よ

 

ノロノロ台風が明日は近畿へ

 

整地のため敷地に入れた残土から

勝手に根付いたスペアミントに

可憐なモフモフ花が咲いていて

 

激しい風雨で花が散ってしまう前

と 蜜を吸いに飛んできた様子

 

私が近づこうがおかまいなし

知ったこっちゃない という感じ

 

時折 突風がミントの枝を大きく

しならせようが吸蜜に夢中だ

 

 

風が少し強くなってきたなー

 

と 思う私を尻目に いや羽目に

そんな先端でチュウチュウと

 

後ろにそびえる雄大な山よりも

儚い蝶が大きな存在に見える

 

 

あ こっちにもいた

忙しい 忙しい

 

けっこう集まってきている

 

 

あ こっちはベニシジミ

1円玉くらいの小さな蝶だ

 

ベニーさんと呼ぼう

ベニーさんも吸蜜に夢中だ

 

 

そこまで突っ込むか?

 

夢中すぎるぞ ベニー

 

 

なに? アタシになんか用?

忙しいんだけど?

 

小さな黒い瞳と目が合って

そう言われた気がした

 

ごめんなさい

もう 撮らないからね

さ 続けて

 

 

話は ひらっと飛びます

 

前にラジオで蝶と蛾の見分け方を

聞いたのですがまだ知らない方に

 

蝶は羽を閉じられますが

蛾は羽が開いたまんま

蛾は羽が閉じられないそうです

 

初めて私も知ったときは

へえーーっ!と感心しました

 

 

ちょうど緑の小ビンが空いたので

洗ってから飾り紐を口に結んで

蝶の余韻をまとった一枝を生ける

 

そうだ・・・ 蝶といえば

何年か前に不思議な体験をした

 

いつもお世話になっている

岡山県鏡野町のお茶屋さんに

会いに行った帰りに寄った渓流

 

山奥で手つかずの自然の精気が

あふれているような川床の所で

 

大人が大の字で寝られるほどの

平らな磐座のような一枚岩があり

 

気持ちよさそうだな としばらく

寝っ転がって目を閉じていたら

手や腕に何かが触ったので見たら

 

きれいな青い斑点の黒い蝶が3頭

手のひらと腕の上にとまっていた

 

人間をまるで警戒しない蝶を見て

鏡野町の自然の豊かさに驚いた

精霊が宿ったままの自然環境で

 

歓迎された気持ち

鏡野町へようこそ と

 

 

蝶よ花よ と育てたわけでなく

勝手にたくましく育ったミント

 

ここに根付きたいのかなと思い

見つけたとき抜かなくてよかった

蝶が喜ぶ蜜を ありがとう

 

台風が何ごともなく過ぎますよう