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ないほうへ

 

お店の敷地にも 今たくさんの

どくだみの花が咲いています

 

この季節だけの恩恵にあずかり

まめに店主が煮出してくれる

生葉の湯で癒やされています

 

日当たりを好む花もあれば

こんなにも日陰が似合う白を

可憐に見せてくれる花もある

 

どくだみの花が好きだという

故郷にいる私の母の顔が浮かぶ

 

花は 不思議ですね

花を見ているようで自分の胸に

去来する誰かを見ていたりする

 

 

金子みすゞの有名な詩

「明るいほうへ」とは対極の

 

半日陰を好むどくだみが

リンクした本日のこぼれ話です

 

開業当初のガス開設から

宍粟へ移転する際もガス契約の

便宜を図ってくれた社長さんが

久しぶりに訪ねて来て下さって

 

最近のご様子や体調の変化など

伺い知れなかった話を聞いたり

それでもお元気な顔に安堵して

 

以前かけて下さったある言葉が

記憶のトンネルを走り抜けて

思い出し笑いしてしまった

 

 

これ ちなみに播磨自動車道です

 

山崎ICと繋がって山陽自動車道

への足回りが便利になりました

 

さて 記憶のトンネルから蘇った

 ガス屋さんの社長の言葉ですが

たしか 移転の際だったかな

 

「ここ(赤穂御崎の境内の一角)

お店を開くって初めて来たときも

不思議でしょうがなかったけど、

ここに人が集まるようになった

今になって今度はまた宍粟の方へ

商売を移すって聞いたとき、

なーんで、さんぽうさんはまた

ないほうへ、ないほうへ行くのか

ほんまに不思議でしょうがない」

 

ないほうへ? ないほうへ?

 

店主も私も どちらかというと

自分たちが価値を感じられた

あるほうへ あるほうへ

選んできたと思っていたから

 

えっ!?そうなん?

他の人にはそう見えるのかー!

と すごく笑ったことを思い出す

 

ないほうへ ないほうへ

周りがどう思おうが影響はない

 

あるほうへ と思っている自分が

好きな選んだ道がすべてだから

考え方振り幅を面白がればいい

 

 

店主の母が持ってきてくれた

ヒメヒオウギのこぼれ種から

去年とは違う色の花が咲いた

 

冬が寒い地なので育つのかと

心配だったのでホッとしました

 

ガス屋さんも ふたりの母も父も

好きなほうへ 元気なほうへ

これからも向かって居てほしい

 

やっぱり ただそれだけですね