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紅い砂漠

 

この一枚は

最も紅く染まったときのもの

 

今日は月がきれいに見えるな

と思っている間に どんどん

紅く濃くなりはじめて

 

普段 見ている穏やかな峰が

異国のようにエキゾチックに

 

これは見せなきゃ‥!! と

菓子工房で仕込み中の店主に

窓をコンコン叩いて知らせた

 

 

なになに? という顔で

出てきた店主と見上げた月

 

日暮れで陰りだす漆黒と

紅い頂上に浮かぶ白い月弧

 

自分の気配すら忘れてしまう

こんな時間が何気に心地いい

 

 

ほら あっちあっち

 

北方向の一宮町辺りの谷も紅く

まるで噴火口のように見える

 

秒単位で変わっていく

紅い砂漠のような山肌に

二人ともクギづけになりました

 

 

言葉が稚拙に思えるくらい

自然の畏敬に魅せられて

 

わずか15分ほどでしたが

エキゾチックジャパーンな

Mr. moonlight 劇場でした

 

 

一期一会の 一期一月

 

白銀の月といっしょに

紅い砂漠を見送りました

 

同じ時間に見ておられた方も

知らなかった方にも

お楽しみ頂けたのなら幸いです