味の蕾(つぼみ)と書く味蕾(みらい)

 

その蕾が摘み取られているとしたら

摘み取られた花は

種を残せるのでしょうか

 

甘い  しょっぱい  酸っぱい

苦い  辛い  うまい

 

味蕾が感知する味覚は

生きていくためのセンサーで

先人は生き抜いていくために

様々な選択をしてきました

 

「味蕾という未来遺産」を

受け継いで 今があります

 

 

 

 

依存性が過ぎる味付け  保存料

幾名もあるシーズニング  香料

人工甘味料  着色料  化学調味料

たんぱく加水分解物  酵母エキス

 

自然界ではありえない旨みが

装いながら浸食しています

 

味覚が発達しなければ

生命の緑は失われてしまう

 

約10,000個あるといわれる

人間の味蕾はかけがえのない

豊かな森のように思いませんか

 

 

 

 

舌の味蕾細胞は2週間

腸の味蕾細胞は3日で変わるといわれます

 

味蕾が変われば未来が変わる

 

 

どんなことがあっても 森は

再生する働きを宿しているように

 

味蕾も取り戻すことができます

 

 

 

 

凡事を大事に続ける

それは今も変わらない原点です

 

粉類は冷蔵保存で一定に保つ

焼成時の湿度基準を整える

添加物を含まない材料を選ぶ

 

誰もが見て知ることができるよう

ホームページの更新を最新にする

店内衛生を保ち床と桟や窓を磨く

 

幾多の凡事を積み重ねることで

わたしたちの中にあるマルを続ける

 

付け焼き刃で作られたものか

お客さまは質をちゃんと

見抜くものだと思っています

 

非効率でも実直に重ねていけば

きっと言葉を超えて伝わるものが

 

有形無形の質となって 

マルを感じてくれると信じています

 

 

 

 

作り手として大事にしているのは

文字にならないような

工夫やひと手間です

 

どうやって作っているのだろう?

と思われる味や食感の商品が

当店には多いかと思います

 

種類や数字を追って時代について

いくことを求めるよりも

 

御縁あって求めて下さる方々に

どこにもないワンダーな味を

楽しんで頂こうと一心に作るうち

 

カテゴライズできない独自の

ものが自然発生的に増えてきました

  

 

 

 

私たちが作る食べもの 飲みもの

お店を通して手渡す商品が

お客さまの未来を奪わないこと

 

食べて下さる方々の健康を

未来を損なわないこと

 

明日の活力になる美味しさを

探求していくこと

それがいつも根っこにあります

 

仕事のリズム  家族構成

所得の違い  主義や信念の違い

周囲の環境  生活様式

 

おひとりおひとり 細妙な

暮らしの背景があります

 

お客さまの未来の笑顔を支えるものづくり

見えないからこそ感度を磨き 

見えてくる景色があります

 

 

 

 

なぜ 人は緑の中にいると

心が凪ぐのでしょうか

 

緑の中にいる生きものや植物

美しい現象に出会い共に過ごし

 

自然の中に身を置いていると

ふと気付かせてくれるのです

 

不自然なものに真の安らぎはなく

なぜおいしいと安らぐ味なのかを

 

味蕾を取り戻していけば

体は素直に答えてくれます

 

味蕾をまもることは

未来を守ること

 

おいしいの源流は

美しい味に還ること

 

鳥の美しい歌声が響き渡る

生命がいっぱいの森の中で

 

「味蕾の中にある未来」

を見つめています

 

 

 

「明日への雫」どくだみ

 

「遊びにきたよ」かえる番長

 

「風と」ツマグロモンチョウ

 

「祈りの森」かまきり親分

 

 


さんぽう穀eryの歩み

HISTORY


 

2010年

兵庫県赤穂市御崎に鎮座する延喜式内社

伊和都比売神社の境内の一角で

「天と海と菓子とSANPOU」を開業

 

近江商人の格言「三方よし」から

「さんぽう」を屋号に命名

飲食店営業と菓子製造業をはじめる

 

 

2012年

コーヒー豆を一切使わない穀物だけの

ノンカフェインコーヒーの開発に着手

試行錯誤しながら3年後に

独自の穀物配合と焙煎方法を確立

 

 2015年

商品化と同時に「穀琲」を商標登録

実店舗で提供していた従来のコーヒーから

自作の穀琲に完全切り替えして販売開始

 

 2016年

「黒薬豆(くろやくとう)」を商標登録

日本の農産物をブレンドする

「穀琲六十三次」シリーズの開発

 

 2017年

屋号を「SANPOU KOKUERY(サンポウコクワリー)」に変更

穀琲とery(製造所)を意味する造語

「穀ery(コクワリー)」を商標登録

穀琲を使ったデザートや生菓子の製造販売を開始

 

 

2018年~2020年

「穀琲六十三次」シリーズで日本各地の

「旅味ブレンド」を拡充

コロナ禍では感染対策をしながら営業を継続

 

2021年

兵庫県宍粟市に製造拠点と実店舗を移転

屋号を「さんぽう穀ery(サンポウコクワリー)」に変更

 

 

2022年

エスプレッソマシンで抽出する穀琲が完成

カプチーノやダブルエスプレッソのラテなど

穀物だけのエスプレッソメニューを拡充して販売開始

 

2023年

店頭のみで製造販売していた

デリカシュトゥルーデルをオンライン販売化

薬草や薬樹を漬けた熟成発酵蜜で作る

菓子プロジェクトの着手

第1作目のベークドケーク

「くろもじの秘蜜」の製造販売を開始

 

2024年

熟成発酵蜜プロジェクト第2作目の

ベークドケーク「サフランの秘蜜」の製造販売を開始

 

2025年

穀琲の卸販売とOEM業務

「Kokuery partner(コクワリーパートナー)」を開始

 

2026年

JA兵庫西ファーマーズマーケット「旬彩蔵」

系列の山崎・赤穂・たつの・書写で

焼菓子の出品販売を開始

現在に至る

 

 

 

 

ぞうりかたがた  ぼくりかたがた

 

黒田官兵衛(黒田如水)が

息子の長政に諭した言葉で

如水は長政にこう言ったそうです

 

「片足に草履 片足に木履を

履いた不完全な状態でも人は

走り出さねばならぬ時がある

 

思慮が過ぎては戦に勝てぬ

特別な意味を考えたり

無駄に考えを重ねるのではなく

時によっては 決断せよ

時は躊躇している間に逃す」

 

と 如水は長政に 片方ずつの 

草履と下駄を手渡したそうです

 

 

この言葉は後々知ったのですが

これまでのわたしたちのようで

今も思い留めている言葉です

 

コーヒー豆を使わない穀琲を

開発して一夜で変えたときも

養菓子や養食を作る手段も

 

お客さまにとって必ずいいと

直感したら行動に移してきました

向こう見ずな阿呆かもしれません

 

良い時間を過ごしていただくこと

その舞台であるお店で見られる

笑顔のお陰で続けられています

 

最高の舞台を整えてご用意するのが

お店の最大の努めと信じていますし

目立つのは苦手で黒子に徹している

方が居心地よく合っているようです

 

製造するものはもちろんですが

よい一杯を淹れるための工程や

居心地のいい空気を醸せるように

毎日集中と改善を繰り返しています

 

 

 

 

このエジソンランプの明かりは

開業当初から灯しているもので

 

以前は玄関の頭上でお客さまを

照らして迎えてくれていました

 

移転後の宍粟では厨房とフロアの

境界でお客さまとわたしたちを

つなぐ場所に灯っています

 

 

 

世界で初めてエジソンが発明した

真空管の電球を忠実に復刻した

真空製法のもので現在では

製造されなくなりました

 

LEDで模倣したものが市場に

出回っていますが本物が放つ

温かみのある柔らかな灯火までは

真似できないのかもしれません

 

製造所という意味の ery を

屋号に変えたのは2017年

 

その後

大きく世の中が揺れ動いた間も

明るさを失わず照らしています

 

 

 

 

一日の片隅を温かく灯す

滋養満店でありますよう